つかう人を幸せに。海外の手仕事を届ける理由
こんばんは。
NOZZI BAZZARのNOZOMIです。
今日は当店のコンセプト、"海外の手仕事を届ける理由"をお話します。

海外を放浪し、生で見てきた世界各地の文化や手仕事を日本に届けたいと思ってはじめたNOZZI BAZZAR.
旅も2年半を過ぎたころ、友人の結婚式に出席するために一時帰国をすることにしました。
その時滞在していたペルーから日本に帰る航空券を半年前に予約し、計画的に買い付けしながらペルー国内を旅していました。
航空券は往復切符。
帰国した半年後にまたペルーに戻って、南米旅と買い付けの続きをする予定でした。
アルゼンチンから入った南米の旅はウルグアイ、チリ、ボリビア、ペルーまで。
まだ訪れていないエクアドル、コロンビアに行く気満々で、特にコロンビアの手仕事を現地で見るのが楽しみで早く旅を再開したい気持ちでいっぱい。
旅の再開にわくわくしていた出発の1週間前。
実家が火事になり、ペルーに戻る航空券をキャンセルしました。
その日は祖母の命日で、母と妹はお墓参りに行っていたので不在時の火事。
家族やマンションの住民の誰も怪我せず無事だったのが幸いでした。
実家は住めなくなり、火事の日の晩から始まった、着の身着のままの罹災生活。
新しい家にひとまず落ち着くまで1ヶ月ほど家族でさまざまな場所を転々とする暮らし。

私にとって旅と同じくらい
いろいろな価値観が変わった経験でした。
復路の切符を失ったことも家が真っ黒になったこともショックでしたが、あと1週間で日本を離れるタイミングで火事が起きたこと、祖母の命日だったことに、言葉にはできない何かを感じるものがありました。
旅への情熱より家族との時間を優先したいと思って、その後は日本で過ごし、結婚、出産を経験しました。

タイミングをみてまたペルーに戻って旅を再開しようと思っていましたが、しばらく自分のタイミングで動けそうになく…
コロンビアをはじめ、行きたい国への想いが募ります。
はじめての土地、言葉、文化、景色、食べ物、匂い、五感を刺激するところに飛び込みたい。
これから訪れたい地域は100以上あります。
でも、これから一生をかけても体験することは難しいと感じました。

人生はいつ何が起こるかわからない。
火事を経験して感じたことですが、今は世界中の人がそう感じていると思います。
今までは時間とお金があれば海外に行くことは簡単だったけど
世界中の国境が閉じ、海外どころか家の外にも自由に出られない日々。
そんな時でも、自分が好きなものは変わらない。
好きなものに対する気持ちはむしろ大きくなる。
私が好きなものは、ふと目にしたとき、使ったとき、側にあって心を弾ませてくれるハンドクラフト。

人の手で作られたものには大量生産の機械製品にはない温もり、温度があって、使うほどに馴染んでいきます。
世界各地の素材やその土地ならではの色、模様、形。
海外のものを通してその背景を感じられたら、
きっと旅するようにワクワクした気持ちと
暮らしに新しい空気を与えてくれると思っています。
何が起きるかわからないからこそ
どんな時でも好きなものに囲まれて、自分らしい時間を大切にしたい。
前を向いて過ごすために、こころを満たしてくれるもの。
そんなものを世界中から集めて、届けています。
この想いは当店が目指す"つかう人を幸せに"にも通じています。